[ 岡山県笠岡市 ] 海を望む廃校がクリエイターのシェアアトリエに!月に一度の開放日に訪問してみた

笠岡駅から車で約18分。笠岡市大島地区にある「シェアアトリエ海の校舎(以下、海の校舎)」は廃校になった小学校を活用した、ものづくりクリエイターたちのシェアアトリエ。
 
毎月第一日曜日は、校舎内を散策したり、クリエイターの商品を購入できる開放日になっており、私も先日お邪魔してきました!

オーシャンビューを楽しみながら現地へ

「海の校舎」という名の通り、校舎がある大島地区は海のすぐそばにあります。校舎までの行き道では、目の前に広がるオーシャンビューが楽しめます。目的地に着く前に思わず車を止めて写真撮影。窓を開けて海風の匂いや音を感じながら、車を走らせていくと、小高い丘に校舎が見えてきます。入り口は白い看板が目印です。

目印の白い看板

シェアアトリエとして生まれ変わったのは、1873年から2018年まで、145年の長い歴史の中でたくさんの児童を見守ってきた「旧大島東小学校」。

旧大島東小学校

校庭のすぐ横にある温かみの溢れる木造校舎。

暖かい雰囲気の木造校舎

木の廊下や階段、当時の児童が描いた版画が残っていたりと、自身の幼少時代をふと思い出すようで無性に懐かしい気持ちになります。ノスタルジックな雰囲気と静かに優しく流れる時間が、なんだか心をポカポカさせてくれる不思議な空間。

145年の歴史を感じる

海の校舎は全部で「木造1舎・木造2舎・RC造3舎・幼稚園舎」の4棟で構成されており、2023年3月現在、14組のクリエイターが入居しています。
 
普段は海の校舎での商品販売はされていない方が多いそうですが、訪れたこの日は、一般の方への商品販売、ワークショップの開催などをされていました。(内容は月によって変更有り)
 
もちろん、普段通りのお仕事や作業をされている方もいらっしゃいます。
 
今回私が訪れたアトリエをいくつかご紹介いたしたいと思います!

石田製帽

[ 石田製帽 ]
 
HP https://www.ishidaseibou.com/
 
Instagram https://www.instagram.com/ishidaseibou/
 
1897年(明治30年)に創業という長い歴史を持つ石田製帽は、笠岡市が創業の地である帽子メーカー。アトリエ内には、麦わら帽子を中心とした多様な帽子がずらりと並びます!

様々な帽子がずらり

ベーシックでシンプルなフォルムデザインは、普段使いにもお出かけ用にもヘビロテできそう。種類違いで、色違いで、と揃えたくなりますね。

光が差し込むアトリエ

大きな窓から差し込む光も相まって、ゆったりじっくり商品を選ぶことのできる、心地よい空間でした。クリエイターさんに商品のおすすめポイントなどをお伺いしながら、春に向けての帽子を私はお買い物させていただきました!

SIRUHA

[ SIRUHA ]
 
HP https://siruha.jp/
 
Instagram https://www.instagram.com/siruha/

お出かけをもっと楽しんでもらうために身軽さを追及したミニ財布、頭に浮かぶアイデアや想いをいつでも書き出せるように使いやすさにこだわった手帳など、布・革製品を中心に製作されているSIRUHA。
 
ほっこりとしたカラーリングの革製品は、経年劣化も楽しめ、長く使えば使うほど自分のカラーになっていき、愛着も湧いてきそう。

シルエットがかわいい名刺入れ

私が気になったのはこちらの名刺入れ。
 
コロンとした丸みのあるシルエットの可愛さももちろんなのですが、驚くのはその実用性。名刺交換の際に、このような形で名刺を差し込むことができるのだそう!

これは実用的

見た目のデザイン性だけでなく、使用する方のことも考えた思いやりが伝わってくるSIRUHAの商品。大切な方へ想いを届けるギフトなどにもいかがでしょうか。

恒枝直豆(つねきなおと)

[ 恒枝直豆(つねきなおと) ]
 
HP https://www.tsunekibizen.com/
 
Instagram https://www.instagram.com/naototsuneki/
 
2023年1月に入居したばかりの備前焼作家の恒枝直豆さん。備前焼は「登窯」が主流のようですが、「六窯」を使用した恒枝さんの作品は、ツヤを抑えたオレンジ色の濃淡が特徴。

いい感じのオレンジ色

「こんなのが欲しい!」といったお客様のリクエストを元に、作品を作ることも多いのだそう。また、それを実際に使用した方々のお声を聞いて、大きさやデザインなどの改良を加えられています。

色々な器がたくさん

この器にはあの料理を…このカップではあれを飲みたいな…とお話しているうちに想像が膨らみます。アトリエでは実際に恒枝さんが作品を作られている、貴重な姿を拝見することができました!

イトモノカラフル

[ イトモノカラフル ]
 
Instagram https://www.instagram.com/itomonocolorful/
 
名前の通りカラフルな糸が陳列されたアトリエ内には、様々な糸やそれらを使用して制作された糸もの雑貨、ゆるかわいいイラストが描かれたグッズ、ハギレなどの革素材を組み合わせて作った革小物など、多様なアイテムが並びます。

ワークショップがやってる

訪問したこの日は、「ワックスペーパー作り」のワークショップが開催されていたので、私も参加させていただきました!

ワックスペーパー作り

用意されている紙の中から2種類、好みのものを選びます。どれもかわいい柄で悩んでしまいます…

こうやって作るんだ

選んだ紙の上に小さくカットされた「蝋(ろう)」を置き、クッキングシートをその上に乗せて上からアイロンをかけてろうを溶かし、紙全体に染み込ませていきます。
 
クッキングシートを剥がして紙を乾かしたら完成!

できた!

A4サイズのワックスペーパーの出来上がり!クリエイターさんおすすめのワックスペーパーの使い方は、ブックカバーにしたり、折り紙のようにおって小物入れにしたりだそうです。2種類製作できて参加料金は300円。お手頃価格で気軽に参加できるワークショップ、開催内容については、イトモノカラフルのinstagramにて知ることができます。

やぎ?

[ サザンツリー&校長のまかないランチ ]
 
HP http://mamagoto.tree373.com/p/blog-page.html
 
Instagram https://www.instagram.com/southerntree373/?hl=ja
 
海の校舎の校長こと、NPO法人 海の校舎大島東小の代表理事である南智之(みなみともゆき)さん。南さんは海の校舎の幼稚園舎にある「サザンツリー」の代表でもあります。

木の雑貨がいっぱい

ネジや工具を使わずに、組み木などの伝統的な手法で家具やおもちゃ、インテリア雑貨を制作しているサザンツリー。

時計も素敵

オーダーメイドの家具製作なども行っている代表の南さんですが、海の校舎の校長として、入居されているクリエイターたちに「まかないランチ」を振る舞うことがあるのだそう。
 
今回訪れた際には、一般の方向けに数量限定でランチ提供をされていました!

まかないランチ

この日はカレーと卵サンドがご用意されていました!カレーもすごく気になっていたのですが、早くも完売となってしまったよう。私は卵サンドをいただきました。フワフワのパンにトロトロの卵、からしがピリッと効いていてなんとも贅沢なまかないランチ!
 
お腹がいっぱいになった後は、最後に海の校舎の醍醐味でもある、校舎の屋上からの眺めを楽しみましょう。

屋上からの眺め

屋上の目の前に広がるのは、一面の海と空の青。まさに「海の校舎」を象徴するような眺めです。開放的な空間で深呼吸してリフレッシュ、太陽のパワーを体の芯までじっくり吸収できるような幸せな時間でした。

これは長居してしまう

入居者さんがハンモックや椅子などを用意してくださっており、景色を眺めながら、ついついのんびり過ごしてしまいました。
 
自然のパワーに包まれた中にある、古き良き歴史ある建物と新たな感性や価値を想像・提供するクリエイターさんとの融合、異空間でありながらもなんだか懐かしい、海の校舎は不思議な場所のように感じます。みなさんもぜひ、月に一度の開放日に訪れてみてください。
 
また来月4月には、海の校舎に入居されているクリエイターさん方に加え、雑貨からアパレル、飲食など総勢66の出店者さんと14のワークショップが集う、「第4回クラフトマルシェうみの市」が開催されます。

マルシェも必見

毎回たくさんのお客様がいらっしゃる、大人気のイベント。こちらもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

第4回クラフトマルシェうみの市 

2023年4月1日(土)2日(日)
10:00 ~ 15:00

シェアアトリエ海の校舎

〒714-0033
岡山県笠岡市大島中2553

開放日:毎月第一日曜日 10:00 ~ 15:00
 
駐車場:あり

HP  https://uminokousha.com/
※ワークショップなど開放日内容はInstagramにて

https://www.instagram.com/uminokousha/